越乃寒梅
■越乃寒梅は今更紹介するまでもない新潟を代表する銘酒です。新潟清酒の牽引車として、全国津々浦々に名をとどろかせてます。石本酒造は新潟市北山という亀田郷の閑静な住宅地の中にあります。石本酒造は先代石本省吾氏が昭和17年国策で3倍醸造酒が全盛の頃にも、儲けに走らず本物志向の酒造りを行い、他の酒が糖類とアルコ-ル添加で甘く、べっとりとした酒が多い中で旨味のあるすっきりとした辛口の酒造りをしていました。そんな越乃寒梅でしたが、時代背景や生活様式など当時の消費者の価値観に必ずしも受け入れられず大変な時代も経験しました。 ■幻の酒と言い出したのは雑誌「酒」の佐々木久子氏。その愛好ぶりが昭和38年の「週刊朝日」に掲載されて評判になり、地酒ブ-ムの先鞭をつけその名声、品質の高さは今も揺ぎ無いものとして広く世間に認められています。 ■酒質は、「上善如水」というように水のように障りなく、淡麗かつ香り控えめ、ふくらみがあり飲んだ後の引きがよく旨さが戻るような酒である。蔵元の酒に対する真摯な想いが今も息づいている酒である。